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失敗したくない人向け~30代転職の裏側について転職経験者が解説~

筆者プロフィール
こがたかし(転職エージェント代表)
33歳で8社目(7回転職)の「プロ転職家」です。
東証一部上場の人材紹介会社で経営企画、事業企画、現場責任者と転職支援事業を幅広く経験しています。
延べ700名以上の転職支援、総面談回数2500回以上を経験し、あらゆる業界&職種の転職支援に携わっています。
MBA(ビジネススクール)にて「採用選考プロセスと離職の関係」をテーマに定量研究を行っており「ミスマッチの無い転職」のアドバイスに定評があります。
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みなさん、こんにちは。転職イロハ運営のタカです。

 

早速ですが、

「30代の転職は遅いのでは?」とお考えではありませんか?

 

30代で転職相談をされる方から

「30代で転職するメリット、デメリットは?」

「30代で未経験領域にチャレンジはできるのか?」

「30代転職活動で失敗しない秘訣は?」

といったご相談を頂くことがあります。

 

30代は社会人キャリアの中で最も重要な年代です。

30代をどのような会社でどのような役割を果たすかが40代以降のキャリアに大きな影響を及ぼします。

 

当記事をお読み頂く事で

・30代に対する採用企業の視点

・30代特有の面接準備ポイント

・30代が見落としがちな転職活動の注意点

について理解し、転職成功に大きく近づくことができます。

 

それでは【30代転職の実態と裏側】について解説していきます。

※30代の転職データおよび転職経験者の方のお話を元に解説を進めていきます。

 

 

1 あなたは本当に転職をする必要があるのか?

 

1.1 転職する目的を明確にする

そもそも転職は「目的」ではなく「手段」です。

そして環境変化による「リスク」を伴う行動になります。

 

そのため「本当に転職をする必要があるのか?」は立ち止まって考えるようにしましょう。

 

・現職では叶えられないキャリア(業界、職種、規模等)がある

・現職では手に入らない給与水準(人事制度)を目指している

・成長環境として更に上を目指したい

 

などは30代の方で良くある転職の「目的」です。

答えは一人ひとり異なりますので、改めて「なぜ転職するのか」を考えるようにしましょう。

 

1.2 30代転職におすすめな人とは?

 

目的が明確になったところで、

転職をすべき人、すべきでない人とはどのような人になるのか確認しておきましょう。

 

30代転職がおススメな方は

・目指したいキャリアが明確

・現職にて上位に入る実績を残している

・給与テーブルの低い会社に所属している

 

などです。

転職によって「正当な評価をされてキャリアの自己実現に近づく」ことが出来ます。

 

30代転職がおススメではない方は

 

・やりたい事は不明確だが、なんとなく不満がある

・現職で下位に入るパフォーマンスである

・給与テーブルの高い会社に所属しいている

 

などです。

転職をする事によって「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまう可能性があります。

 

1.3 転職活動における30代前半、30代後半の違いを知っておく

 

会社にもよりますが30代は「若手」と「ミドル」の境目になります。

会社の平均年齢も30代である事が多いため、入る会社によって組織のどのあたりの階層になるかは変わってきます。

 

30代には専門性、実績、スキルの他にマネジメントを求められますが、


・30代前半の場合はマネジメントよりも個人としての専門性や実績、スキルを求める傾向にあります。

・30代後半になってくると平均年齢を上回る事が多いため、マネジメント人数、マネジメントスタイルについて確認される事が多くなってきます。

 

自分の年齢では何を求められるのかを明確にして、採用面接にのぞみましょう。

 

 

 2.30代で転職する背景や理由は?

 

2.1 新たなチャレンジをしたい

30代になると組織の中でも頼られる存在になり「働くこと」に一定の自信が付いてきます。

体力もあり、所属している会社の客観的な評価も理解できるようになります。

 

そのため、

・キャリアアップを目指して大手企業に挑戦したい

・興味のある方向に業界、職種を変えたい

 

と積極的に環境を変えてのチャレンジする事を考える方が多くいます。

 

2.2 年収アップできる会社へ転職をしたい

30代になると所属企業の年収テーブルが業界水準で高いか低いか理解できるようになります。

また、結婚や出産、住宅購入などライフステージ変化の入り口に立たれる方もいらっしゃいます。

 

そのため、長期的な雇用継続における年収アップの見込みがあるかを考えて転職に踏み切る方もいらっしゃいます。

 

3. 30代の転職は厳しいのか?

35歳転職限界説もあり「30代の転職は厳しいのでは?」と勘違いされる方がいらっしゃいます。

20代と比べると求人数、ポテンシャルを見ての未経験転職は厳しくなりますが、労働人口全体が減少する中で、採用基準の年齢も高まっている傾向にあります。

 

・業務経験

・業務実績

・マネジメント経験

 

を棚卸し、適切に伝える事で30代転職を成功させる事は可能です。

自信をもってのぞみましょう。

 

3.1 30代転職成功率は低いのか?

 

基本的に30代は即戦力性を求められますので「経験に合う求人」 と出会えれば転職成功率は高くなります。

「自分のポテンシャルを見てほしい」といった受け身の姿勢ではなく、

「自分の○○の経験が活かせます」といった攻めの姿勢を持っておく事が重要です。

 

 

3.2 なぜ30代の転職は20代迄と比較して厳しいのか?

 

30代の転職が厳しい理由は、

・若手と比較して人件費が高い

・未経験領域のキャッチアップが早いか不明瞭である

・ミスマッチ採用をした際の組織への影響が多きい(約30年雇用しなければいけない)

 

このような点から30代の採用について企業は慎重になります。

採用企業が何を懸念しているかを理解したうえで、30代に対して何を期待して、何を伝えなければいけないかを整理して面接にのぞみましょう。

 

4.30代転職者に採用企業が期待する事とは?

採用企業の期待は年代によって異なります。

20代には「ポテンシャル」、

30代には「即戦力性」と「ポテンシャル」となります。

 

また、40代以降になると「即戦力性」と「マネジメント」「既存組織への改善行動」に加え「人脈」と「離職率の低さ(=コミットメントの強さ)」がありますので年齢を重ねるほど採用ハードルは高まると考えてよいでしょう。

「ポテンシャル」を少しでも見てもらえる年代の転職は有効的に使っていきましょう。

 

4.1 業務スキルの親和性(即戦力)

業務スキルの熟練度が高く、組織には無い知見を持つ人材を採用する事で、

組織の活性化、会社全体の業務レベル向上に繋がる事を期待されます。

大手企業の在籍者を中堅、ベンチャー企業が採用するケースは典型例になります。

 

4.2 ポテンシャルの高さ

20代と比較すると少なくなりますが、30代でもポテンシャルは見てくれます。

「●●で実績を出していれば▲▲でも実績を出せるだろう」と業務経験の親和性の高いところで、

今後の成長可能性を含んで採用してもらえます。

 

ポテンシャルを見てもらうためにも、

・即戦力性を発揮できる範囲

・未経験者としてキャッチアップする範囲

 

を明確にして面接でも意欲を伝えていきましょう。

 

5.30代で転職するリスクとは?

30代の転職で重要な事の一つに「中長期視点」があります。

短期視点で「入社時の年収」「入社時の役職」「現在の会社規模、業界規模」などのみを見て

転職先として決めてしまうのはリスクが高いです。

 

・短期的には年収が下がるが生涯年収は上がる

・会社自体が今後成長する中で役職も昇格していく

・業界規模は小さいがこれから拡大する見込みがある

 

など中長期で見た際に転職の「目的」を満たす先かどうかの判断が重要です。

 

また、30代転職で想定しておくべきリスクとして、

・20代と比較して転職活動は長期間になる

・現職を退職する事無く転職活動をする必要がある

・一時的に年収がダウンする可能性がある

・ベンチャーだと転職先の上司が自分より年下になる可能性がある

 

事があります。

一つ一つ簡単に解説していきます。

 

5.1 20代と比較して転職活動は長期間になる

30代を採用ターゲットにした求人の数は、20代と比較すると少ないです。

そのため、一度で並行して進む面接は平均すると5-10社程度であることが多く、求人の数に対して転職希望者が増加傾向である事から転職活動は長期化になりがちです。

「3カ月~6カ月」を目安にスケジューリングしておきましょう。

 

5.2 退職せずに転職活動する必要がある

退職をしてしまうと交渉が不利になります。

例えば、年収交渉の際にも「現職は退職済ですよな?」といった形で足元を見られてしまします。

可能な限り、退職せずに転職活動を継続する事をおすすめいたします。

※現職がリモートワークを実施していないなど物理的に難しければ転職エージェントに相談のうえで退職を視野に入れて転職活動を進めていきましょう。

 

5.3 一時的に年収ダウンする可能性がある

転職をする方の多くは「業界」「職種」で未経験な要素が含まれるため年収ダウンになる可能性はあります。

日本市場における採用の特徴として「前年度の年収を考慮して年収を決める事」はありますので大幅にダウンすることは考えにくいですが、現在のご年収の30~100万円ほどはダウンする可能性を想定しておきましょう。(もちろん年収アップする事も十分あります)

 

5.4 ベンチャー企業だと年下上司になる可能性がある

ベンチャー企業だと平均年齢が20代で、20代後半の方がマネジメントをしているケースも多くあります。

そのため、上司が年下の社員になる可能性は十分ありますのでベンチャー企業へ転職を検討する際には事前に想定しておくと良いでしょう。

 

 

6. 30代転職を成功に導くポイントは

30代採用への期待は「即戦力性を発揮しつつもポテンシャルを感じられるか」がポイントになります。

そのうえで面接通過に必要なポイントを3つ紹介させて頂きます。

 

6.1 即戦力性(業務スキル)をどのように伝えるか

採用ポジションに求められるコア業務スキルを理解し、自身の経験の中からマッチする部分にフォーカスして伝える必要があります。

 

例えば、経営企画室の採用の場合は予実管理、分析等の管理会計業務や経営会議運営などのファシリテーション業務に加え、社内横断プロジェクトのマネジメント等が業務範囲に入ってくる事が多いです。

 

しかし、採用企業が創業者が事業運営するオーナー企業だとすると「オーナーとうまくコミュニケーションを取れるスキル」「体力的、精神的なタフネスさ」などを持っている方が活躍する傾向にあったりもします。

 

そうなると面接では「経営企画の基本業務」に加えて「オーナー経営者と一緒に働いたエピソードトーク」を入れる事で即戦力性の高い人材として評価されます。

 

上記は実際にあった事例になりますが、求人票の中で記載されている要件を「誰に対していつまでにどのような行動を取る事で期待値を超えられるか」を面接前にイメージしておくことが合否の別れ目になります。

 

6.2 ポテンシャルをどのように伝えるか

30代転職では20代ほどでは無いにしてもポテンシャルの有無を見られます。

ポイントは「未経験領域に対する習熟度の速さ」でもありますので現職にて、

「未経験だけど●●カ月で▲▲の成果を出した」といったエピソードを用意しておきましょう。

 

 

7.30代転職のメリット、デメリット

転職をする時期によってメリット、デメリットは異なります。

30代のメリット、デメリットを理解したうえで「そもそも転職をするのか?」を冷静に判断していきましょう。

 

7.1 30代転職のメリット

・体力的、経験的に未経験の領域に挑戦しやすい

・会社規模を小さくする事で現在よりも上位役職にて転職がしやすい

・「やりたい事」が明確になってくる年代のため転職におけるミスマッチが少ない

 

などがあります。

 

7.2 30代転職のデメリット

・年収ダウンするケースがある

・大手企業への転職は実績、スキルをシビアに見られる

・経験を買われて転職するため会社規模を上げて転職するケースは少ない

 

などがあります。

 

8.30代転職のまとめ

30代の転職を成功させるためには「準備」が重要です。

また、選考を進める予定の採用企業が何を求めているかの「情報」も成功のカギにはなります。

現在の会社に残っても、転職をしても「あれ?これで良かったのかな?」と思うことは必ずありますので、後悔しない選択ができるように情報収集をしていきましょう。

 

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