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50代転職の実態は?リスクを知り、失敗しない転職を転職エージェントが徹底解説

筆者プロフィール
こがたかし(転職エージェント代表)
33歳で8社目(7回転職)の「プロ転職家」です。
東証一部上場の人材紹介会社で経営企画、事業企画、現場責任者と転職支援事業を幅広く経験しています。
延べ700名以上の転職支援、総面談回数2500回以上を経験し、あらゆる業界&職種の転職支援に携わっています。
MBA(ビジネススクール)にて「採用選考プロセスと離職の関係」をテーマに定量研究を行っており「ミスマッチの無い転職」のアドバイスに定評があります。
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50代で転職相談をされる方から

「採用企業は50代に何を求めているのか?」

「50代の面接準備のポイントは?」

「転職活動をするうえで50代ならではの注意点は?」

「50代で未経験領域にチャレンジはできるのか?」

「50転職で失敗しない秘訣は?」

といったご相談を頂くことがあります。

2021年4月に施工された改正高年齢者雇用安定法(65歳までの雇用確保義務、70歳まで就業確保の努力義務)を背景に、50代の方を採用したい企業の増加とともに転職希望者の数も増加傾向にあり、転職エージェントに相談に来られる50代の方も年々増えているのが実情です。

 

当記事をお読み頂く事で

・採用企業の視点

・面接準備のポイント

・転職活動の注意点

・失敗するポイント

について理解し、転職成功に大きく近づくことができます。

 

それでは【50代転職の実態とリスク、失敗しない準備】について解説していきます。

※50代の転職経験者のお話を元に解説を進めていきます。


↓50代の方におすすめの転職サイト、転職エージェントについても解説しております。

1.50代の転職データはどうなっている?

1.1 他の年代と比較した転職者比率

引用:厚生労働省 令和2年雇用動向調査結果の概要

 

令和2年1年間の転職入職率(※1)を見ると50代は他の年代と比較しても入職率が最も低くなっています。

30代、40代で転職経験のある方は前回の転職活動よりも内定獲得の難易度が上がっているとご理解いただくと良さそうです。

 

※1.転職入職率・・・常用労働者のうち転職で入職した比率(正社員に対する中途入社者比率と捉えて差し支えありません)

1.2 転職後の賃金増減割合

厚労省データによると、他の年代と比較して50代の転職は「年収が減少して転職する人の割合」が高くなっています。

「新たな環境」を手に入れる事で「年収」については多少ダウンする事も想定しておく必要がありそうです。

2.50代で転職する背景や理由は? 

 

2.1 業界、会社の方向性に不安、不満が出てきた

50代になると業界の見通しも見え、経営陣との距離も近くなるため、

・業界、サービスの先行きに不安がある

・経営陣の考え方に不満がある(考え方が合わない)

といった理由で転職活動を開始する方が多くいらっしゃいます。

 

若手と比較して、部署移動をしても解決できないため「退職してしがらみを断つ」選択になるようです。

キャリア面談にて転職活動のきっかけをお聞きすると「会社と自分の考え方が合わなくなってきたい」との回答をされる方が大半を占めます。

2.2 ライフスタイルに変化が出てきた

50代になると、ライフステージにも変化が訪れる方が多くいらっしゃいます。

・子育てから解放される

・両親の介護が始まる

・自身の持病が深刻化する

といった様々な変化の中で、生活水準を保つために必要な給与額も変わり、転職をしないと解決できない状況になっている方もいます。

また、リモートワークが推奨されている会社に転職する事で「ライフステージにおける課題解決に繋げたい」と考える方も増えてきています。

 

2.3 キャリアプランが変わってきた

50代になると勤務先におけるキャリアゴールがある程度見えていきます。

「部長職以上に昇格する事はないな」「年齢的に年下部下に付いていく事になるな」などです。

 

しかし、50代でも体も元気で気持ちもチャレンジ精神を持っている方は、 

・会社規模を落としてでも経営幹部としての挑戦をしたい

・これまでの経験の集大成として一花さかせたい

と会社を変えてのチャレンジを積極的に行っていきます。

このように、50代の方はライフステージ、社内立場に起因する動機にて転職活動を行っている方が多くいらっしゃいます。

3. 50代の転職は厳しいのか?

50代になると経験も豊富で人脈もあるため「他の年代よりも転職しやすいのでは?」と勘違いされる方がいらっしゃいます。

しかし、転職成功率は他の年代よりも低くなっています。

3.1 50代転職成功率は低いのか?

採用企業と転職者の需給バランスで見たときに、50代の求人数は、他の年代と比較して少ない傾向にあります。

それは組織ピラミッドをイメージしてもらえればご理解いただけると思いますが、

組織構成は管理職(マネージャー)1名に対してスタッフ(メンバー)数名がセットになりますので、

管理職を想定して採用される50代の求人数は少なくなり、転職成功率も低くなると言えます。

※組織ピラミッドイメージ

3.2 なぜ50代の転職は他の年代と比較して厳しいのか?

50代の転職が厳しい理由は、

・若手と比較して人件費が高い

・定年まで数年しかない

・組織への順応性が低い可能性がある

といった理由があげられます。 

このような点から50代の採用について企業は慎重になります。

現実の状況が厳しいことを理解したうえで、採用企業が何を期待して、何を伝えなければいけないかを整理して面接にのぞみましょう。

 

4.50代転職者に採用企業が期待する事とは?

採用企業の期待は年代によって異なります。

20代には「ポテンシャル」、

30代には「即戦力性」と「ポテンシャル」、

40代には「即戦力性」と「マネジメント」、

50代には「即戦力性」と「マネジメント」に加え「人脈」と「離職率の低さ(=コミットメントの強さ)」となります。 

4.1 業務スキルの親和性(即戦力)

業務スキルの熟練度が高く、組織には無い知見を持つ人材を採用する事で、

組織の活性化、会社全体の業務レベル向上に繋がる事を期待されます。

大手企業の在籍者を中堅、ベンチャー企業が採用するケースは典型例になります。

4.2 業界の人脈

長年の業界経験で培われた人脈を活かし、ビジネスの拡大に貢献してくれる事を期待されています。

職種によっては該当しない事もありますが、SNSを含めて広いつながりを持っている方の方が評価は高いようです。

4.3 マネジメントの経験

50代になると若手育成への期待もあるため、マネジメントの経験があると評価されます。

特にプレイングマネジャーのように「現場の最前線で業務をこなしながらマネジメントもこなしていた方」の方が組織への貢献度が高いと評価される事が多いです。

4.4 離職率の低さ(コミットメントの強さ)

50代の方は若手と比較して「最後の転職を覚悟している方」が多いです。

そのため、多少想定外な事があったとしても現実を受け入れながら取り組んでくれる事も期待されています。

5.50代で転職するリスクとは?

50代の転職で重要な事の一つに「リスク管理」があります。

「最後の転職」の可能性が高いからこそあせらずに着実に進めていくことが重要です。

 

想定しておくべきリスクとして、

・転職活動は長期間になる

・現職を退職する事無く転職活動をする必要がある

・年収がダウンする可能性がある

・転職先の上司が自分より年下になる可能性がある

事があります。

一つ一つ簡単に解説していきます。

5.1 転職活動は長期間になる

50代を採用ターゲットにした求人の数は、他の年代と比較すると少ないです。

そのため、一度で並行して進む面接は多くても3社程度であることが多く、転職希望者が増加傾向である事から転職活動は長期化になりがちです。

あらかじめ心の準備ができていれば問題ありませんので「少なくとも半年以上は活動期間を要する」と覚悟をきめてのぞみましょう。

5.2 退職せずに転職活動する必要がある

退職をしてしまうと「業務にブランクがある方」とのネガティブな評価を受けることになります。

そのため、可能であれば退職せずに転職活動を継続する事をおすすめいたします。

 

5.3 年収ダウンする可能性がある

業界、職種が同じで即戦力性が高いとしても「採用される企業で働く事は初めて」になりますので、

転職によって年収がダウンする可能性は十分あります。


日本市場における採用の特徴として「前年度の年収を考慮して年収を決める事」はありますので大幅にダウンすることは考えにくいですが、現在のご年収の50~100万円ほどはダウンする可能性を想定しておきましょう。(もちろん年収アップする事も十分あります)

5.4 年下上司になる可能性がある

50代の転職の場合「責任者クラスの採用だとしても、入社時は副責任者からスタートする事」が多いです。

組織に順応して、上手く成果を出すためにも最初は副役職から開始して、徐々に引き継いでいきます。

その際に、上司が年下の社員になる可能性は十分ありますので事前に想定しておくと良いでしょう。

 

6. 50代転職を成功に導くポイントは(リスクへの対策)

50代採用への期待は「いかに即戦力として現場に順応しつつも経営目線で働いてくれるか」になります。

そのうえで転職成功に必要な要素を3つ紹介させて頂きます。

6.1 即戦力性(業務スキル)をどのように伝えるか

採用ポジションに求められるコア業務スキルを理解し、自身の経験の中からマッチする部分にフォーカスして伝える必要があります。

 

例えば、経営企画室の採用の場合は予実管理、分析等の管理会計業務や経営会議運営などのファシリテーション業務に加え、社内横断プロジェクトのマネジメント等が業務範囲に入ってくる事が多いです。

 

しかし、採用企業が創業者が事業運営するオーナー企業だとすると「オーナーとうまくコミュニケーションを取れるスキル」「体力的、精神的なタフネスさ」などを持っている方が活躍する傾向にあったりもします。

 

そうなると面接では「経営企画の基本業務」に加えて「オーナー経営者と一緒に働いたエピソードトーク」を伝える事で即戦力性の高い人材として評価されます。

 

上記は実際にあった事例の一つになりますが、求人票の中で記載されている要件を「誰に対していつまでにどのような行動を取る事で期待値を超えられるか」を面接前にイメージしておくことが合否の別れ目になります。

6.2 環境に順応できる事をどのように伝えるか

50代になると組織に与える影響が大きいため、業務スキルで即戦力性を評価されても、

現場社員や組織に馴染まないと思われると面接では落とされてしまいます。


そのため面接時の会話の中で「入社後の半年ほどは組織に順応する事を優先し、組織の考え方、仕事の進め方を理解します。そして期待以上の実績を出してから影響力を発揮していきます」と明確にお伝えしておくことが重要です。

そうする事で「50代でも柔軟性を持ちながら組織に良い影響を与えてくれる人」と評価され、入社後にも受け入れてもらいやすくなります。

6.3 経営視点を持っている事をどのように伝えるか

50代の採用では経営幹部、管理職としてスタッフ側ではなく経営側の視点を求められます。

そのため採用企業が大切にしている「理念」や「経営者の経歴」「設立背景」「競合企業」「競合に対する強み(弱み)」は事前に調べたうえで、面接では「○○の部分に共感し、さらに理解を深めるために△△についてご教示頂きたいと考えておりました」と高い視点での会話ができるように準備しておきましょう。 

7.50代転職のまとめ

50代の転職を成功させるためには「採用企業の期待値を理解した準備」に力を入れる事が重要です。

そのため、採用企業が何を求めているかの「情報」が成功のカギになります。

転職エージェント、口コミ情報などを用いて少しでも情報を揃えて面接にのぞみましょう。

 

面接に自信の無い方は下記記事もご参照ください.。


参考リンク:厚生労働省 令和2年雇用動向調査結果の概要

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-2/dl/kekka_gaiyo-04.pdf


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